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――今でもよく思い出す。 1年前のあの日の事を。 僕がリヴァイブのリーダーとなったあの日の事を。 「ロマ、そろそろ時間だ。準備はいい?」 少女が背中越しに声をかけてきた。 「もう少し、待ってくれないか。すぐに行くから」 振り返らずに、僕は答える。 「わかった。でも、急いでよ。ロマ、いや、"リーダー"」 パタンと、背後で戸の閉まる音が聞こえる。 コニールの去った部屋は再び元の沈黙に戻っていた。 この地での僕の名前はロマ=ギリアム。 それは『ユウナ=ロマ=セイラン』の代わりに得た名前だ。 早いもので僕がこの地に来てからもう2年が経とうとしている。 コーカサス州ガルナハン。 生まれ故郷であるオーブとは正反対の、貧しく、厳しい土地だ。 正直なところ、ここに来た当初の僕は驚きの連続だった。 赤道付近の海に囲まれた温暖なオーブと比べ、ガルナハンの冬は酷寒である。 食べ物はトウモロコシの粉や芋屑、不味いと言うよりまるで味がしない。 世界中から食材が集まってくるオーブの美食に慣れた僕には耐えられなかった。 その他にも、風呂が泥水のようだったり、布団を持ち上げると下でネズミが交尾していたり・・・・・・。 これらのときほど、表情を隠してくれるこの仮面が嬉しく感じられたことはない。 不審に思いながらも、ガルナハンの人々が心から僕を歓迎してくれていることに気づいていたから。 人と接して自分の心が温かくなる、という経験をしたのは初めてだった。 むしろ、僕は己の薄汚さに身の縮むような思いだった。 僕は、ウズミ=ナラ=アスハやその片腕として働く父ウナトを身近に感じながら育った。 彼らの後を継ぎ、オーブをさらに発展させる政治家になるのだ、と決めていた。 それが、おかしくなったのはいつからだったか。 地球連合による襲撃でオーブが焼かれ、ウズミは死んだ。 それを悼む間もなく、僕は父に連れられて政界入りし、オーブ再建のため力を尽くした。 アメノミハシラや関係を修復したプラントの援助もあって、オーブは元の繁栄を取り戻す。 しかし、その過程で、僕の中では傲慢な気持ちが育っていたようだ。 "オーブの獅子"と呼ばれたウズミが壊してしまったものを、僕は元通りに直したのだ。 僕は彼よりも優れている。 そんな思いは、セイラン家の権勢にあやかろうとする連中におだてられ、褒めちぎられたことで、さらに強くなっていった。 今の地位を当然のことのように思い込み、政敵を葬る小狡い計算ばかりに頭を働かせていた。 自分を省みることもなくなっていたかもしれない。 ブレイク・ザ・ワールド事件以後の、僕の数々の失策。 そのせいで軍人も民間人も大勢死んだ。 地中海での戦闘においては、地球連合の大佐の口車に乗せられて兵士たちを犠牲にしてしまった。 彼らと同盟を結ぶことは仕方ないとしても、もっと粘り強く交渉していれば出兵は避けられたし、前線にオーブ兵を送ることもなかったと思う。 そして、ザフト軍によるオーブ襲撃。 今になって冷静に考えれば、あそこでロゴスを庇う必要は全くなかった。 なのにあの時、それを見抜くことができず、オーブを再度の戦火に焼かせたのは僕の責任なのだ。 僕の責任――そう、全て僕のせいだ。 それなのに僕は、カガリやトダカ、周りの人々のせいにして、心の中で言い訳していた。 僕が悪いんじゃない、と。 所詮は、意志が弱く、経験もない、無能な2世政治家というだけだったのだ。 名門育ちで世間知らずの、お坊ちゃんに過ぎなかったのだ。 そんな人間を、誰が相手にするだろう。 管制塔でオーブの軍人たちにタコ殴りにされた記憶が蘇る。 嘲笑を浮かべながら、彼らの血走った眼は怒りに燃えていた。 ――おまえの、おまえのせいだ、おまえが無能だったせいで、みんな死んだんだぞ―― それは、盲目愚昧な支配者に対する怒りと悲しみのこもった鉄拳だった。 彼らが従っていたのは僕ではなく、セイラン家の権威と権力だったというわけだ。 カガリだって、そんな虫けらのような男と結婚したいとは思わないはずだ。 「ふぅ・・・・・・」 ほとんど視力を失った眼から、次々と涙が溢れ出てくる。 いくら悔やんでも時間は元に戻らない。 ロマ=ギリアム、いや、ユウナ=ロマ=セイランとして、僕は今泣いていた。 あの後、僕は逃げたい一心でシェルターから飛び出して――、墜落してきたモビルスーツの下敷きになりかかった。 かろじて命は拾ったけど、代わりに顔に大怪我を負い、両目から光を失った。 今ではこのマスク無しでは、何も見る事はできない。 戦争の混乱にまぎれてオーブから逃れ、身を寄せた先はアメノミハシラ。 そこで僕はロンド=ミナ=サハクに、オーブの、そして世界の惨状を見せ付けられる。 愚かで増長していた僕の過ちの結果を。 再び焼け野原になったオーブ。 ロゴスのレクイエムで破壊されたプラント。 そのプラントに侵攻し、支配したオーブ。 ああ、世界は殺し合いに満ちて非情で残忍で――。 僕もその引き金を引いてしまって――。 取り返しのつかない過ちと後悔が絶え間なく僕を責める。 まもなく世界はオーブの元に収まったけど、今度はそのオーブが小国を操り支配するようになってしまった。 平和の名の元にあちこちに軍隊まで送って――。 駄目だよカガリ、そんな事をしては。 それでは地球連合やプラントがオーブにしてきた事と何も変わらないだろう? どうして?どうして?どうして? いてもたってもいられなくなってしまった僕はそんな小国のひとつ、東ユーラシアにあるコーカサス州に降りて、地元のレジスタンス『コーカサスの夜明け』に潜り込んだ。 雑用や家事手伝いしか出来なかったけど、人のいいリーダーのおじさんはそんな僕を暖かく見守ってくれた。 よく最初の頃失敗ばかりしていた僕に、ガッハッハと笑いながらリーダーはおおらかに言ってくれた。 ――出来ない事や出来なかった事をくよくよしても始まらないぜ。今出来る事、今からやろうとする事をひとつづつ大事にやっていこうや―― 僕は一生懸命働いて働いた。 その内僕の持っていた知識や技能が役に立つ時が来て、いつの間にか組織が重要な決定をする場に、僕も参加するようになった。 ところがそんな矢先の事、僕の恩人だったリーダーや主だった周りの人たちが、治安警察の攻撃でみんな死んでしまった。 途方に暮れる仲間達を前にして、これからの事を決められる人は誰もいなかった。 僕を除いて。 「……これからどうするの?」 すがる様なコニールの声に、僕は心を決めた。 ……数日後、壊滅した『コーカサスの夜明け』に代わり、新たに作られたこの組織に僕はリーダーとして迎えられた。 そして今、僕はそのリーダーの就任式典(といっても大掛かりなものではないが)を目前にしている。 こんな弱い人間にその資格があるのかわからない。 けれど、覚悟を決めるときが来たことは自然に悟っていた。 一度踏み出せばもう後戻りはできない。己の生き方を決める覚悟を。 脳裏に浮かぶのは楽しかったオーブでの過去。 その故国オーブを、僕はこれから敵として闘わなくてはならないのだ。 この地を愛し、自分達の誇りを取り戻すために戦う人達と共に。 かつての許嫁カガリ=ユラ=アスハも倒すべき敵となる。 僕は、彼女に対して、恋愛の情よりも憧れに近い想いを抱いていた。 思いついたらすぐに実行する機敏な行動力、誰をも隔てなく扱う公正な心、皆が親しみやすい快活さ。 どれも、昔の僕にはなかったものである。 オーブの民が彼女を慕うのは、ウズミの娘というだけではないのだろう。 その憧れの女性と生まれ育った国を相手に、僕は闘っていけるのか。 特別な能力を持ったコーディネーターでもなく、強い意志と経験を備えたウズミ=ナラ=アスハのような政治家でもない僕に。 再び自分の弱さに負けて、失敗するのではないか。大切な仲間を犠牲にするのではないか。 それでも、やらなくてはならない――――。 僕よりもっと上手くやる人間はいるだろう。 武力による解決よりもっと優れた方策もあるだろう。 世界を変えようという傲慢さを嘲笑ってくれて構わない。 僕は、ユウナ=ロマ=セイランとしてこの世界に生を受けた以上、全てをかけて足掻く。 それだけだ。 「あ、ロマ…………」 ドアを開けると前にはコニールが立っていた。 もう一度呼びにきたのだろうが、今は驚きに言葉を失っているようだった。 それも当然。 僕がこのレジスタンスに入って、仮面の下を見せたのは初めてだからだ。 自分を隠して他人に信用してもらうことなどできない。 素を曝け出してこそ、己の弱さに打ち克てるのだ。 「待たせちゃってごめん。すまないけど、みんなのところまで連れて行ってもらえるかな。君の顔でさえ、ほとんど見えないんだ」 仕方ないわね、ほらとコニールが手を差し伸べてくれた。 優しく暖かい温もりが手のひらに伝わる。 「組織の新しい名前はもう決まった?」 「うん」 コニールの問いかけに僕は頷く。 「新しい名前は『リヴァイブ』。”再生”という意味だよ」 「リヴァイブか……。いいわね。みんなきっと喜ぶわよ」 自然は厳しく、人は温かいこの地で、僕は再び闘うことを誓った。 このSSは原案文『再生の刻』に加筆したものです。
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――今でもよく思い出す。 1年前のあの日の事を。 僕がリヴァイブのリーダーとなったあの日の事を。 「ロマ、そろそろ時間だ。準備はいい?」 少女が背中越しに声をかけてきた。 「もう少し、待ってくれないか。すぐに行くから」 振り返らずに、僕は答える。 「わかった。でも、急いでよ。ロマ、いや、"リーダー"」 パタンと、背後で戸の閉まる音が聞こえる。 コニールの去った部屋は再び元の沈黙に戻っていた。 この地での僕の名前はロマ=ギリアム。 それは『ユウナ=ロマ=セイラン』の代わりに得た名前だ。 早いもので僕がこの地に来てからもう2年が経とうとしている。 コーカサス州ガルナハン。 生まれ故郷であるオーブとは正反対の、貧しく、厳しい土地だ。 正直なところ、ここに来た当初の僕は驚きの連続だった。 赤道付近の海に囲まれた温暖なオーブと比べ、ガルナハンの冬は酷寒である。 食べ物はトウモロコシの粉や芋屑、不味いと言うよりまるで味がしない。 世界中から食材が集まってくるオーブの美食に慣れた僕には耐えられなかった。 その他にも、風呂が泥水のようだったり、布団を持ち上げると下でネズミが交尾していたり・・・・・・。 これらのときほど、表情を隠してくれるこの仮面が嬉しく感じられたことはない。 不審に思いながらも、ガルナハンの人々が心から僕を歓迎してくれていることに気づいていたから。 人と接して自分の心が温かくなる、という経験をしたのは初めてだった。 むしろ、僕は己の薄汚さに身の縮むような思いだった。 僕は、ウズミ=ナラ=アスハやその片腕として働く父ウナトを身近に感じながら育った。 彼らの後を継ぎ、オーブをさらに発展させる政治家になるのだ、と決めていた。 それが、おかしくなったのはいつからだったか。 地球連合による襲撃でオーブが焼かれ、ウズミは死んだ。 それを悼む間もなく、僕は父に連れられて政界入りし、オーブ再建のため力を尽くした。 アメノミハシラや関係を修復したプラントの援助もあって、オーブは元の繁栄を取り戻す。 しかし、その過程で、僕の中では傲慢な気持ちが育っていたようだ。 "オーブの獅子"と呼ばれたウズミが壊してしまったものを、僕は元通りに直したのだ。 僕は彼よりも優れている。 そんな思いは、セイラン家の権勢にあやかろうとする連中におだてられ、褒めちぎられたことで、さらに強くなっていった。 今の地位を当然のことのように思い込み、政敵を葬る小狡い計算ばかりに頭を働かせていた。 自分を省みることもなくなっていたかもしれない。 ブレイク・ザ・ワールド事件以後の、僕の数々の失策。 そのせいで軍人も民間人も大勢死んだ。 地中海での戦闘においては、地球連合の大佐の口車に乗せられて兵士たちを犠牲にしてしまった。 彼らと同盟を結ぶことは仕方ないとしても、もっと粘り強く交渉していれば出兵は避けられたし、前線にオーブ兵を送ることもなかったと思う。 そして、ザフト軍によるオーブ襲撃。 今になって冷静に考えれば、あそこでロゴスを庇う必要は全くなかった。 なのにあの時、それを見抜くことができず、オーブを再度の戦火に焼かせたのは僕の責任なのだ。 僕の責任――そう、全て僕のせいだ。 それなのに僕は、カガリやトダカ、周りの人々のせいにして、心の中で言い訳していた。 僕が悪いんじゃない、と。 所詮は、意志が弱く、経験もない、無能な2世政治家というだけだったのだ。 名門育ちで世間知らずの、お坊ちゃんに過ぎなかったのだ。 そんな人間を、誰が相手にするだろう。 管制塔でオーブの軍人たちにタコ殴りにされた記憶が蘇る。 嘲笑を浮かべながら、彼らの血走った眼は怒りに燃えていた。 ――おまえの、おまえのせいだ、おまえが無能だったせいで、みんな死んだんだぞ―― それは、盲目愚昧な支配者に対する怒りと悲しみのこもった鉄拳だった。 彼らが従っていたのは僕ではなく、セイラン家の権威と権力だったというわけだ。 カガリだって、そんな虫けらのような男と結婚したいとは思わないはずだ。 「ふぅ・・・・・・」 ほとんど視力を失った眼から、次々と涙が溢れ出てくる。 いくら悔やんでも時間は元に戻らない。 ロマ=ギリアム、いや、ユウナ=ロマ=セイランとして、僕は今泣いていた。 あの後、僕は逃げたい一心でシェルターから飛び出して――、墜落してきたモビルスーツの下敷きになりかかった。 かろじて命は拾ったけど、代わりに顔に大怪我を負い、両目から光を失った。 今ではこのマスク無しでは、何も見る事はできない。 戦争の混乱にまぎれてオーブから逃れ、身を寄せた先はアメノミハシラ。 そこで僕はロンド=ミナ=サハクに、オーブの、そして世界の惨状を見せ付けられる。 愚かで増長していた僕の過ちの結果を。 再び焼け野原になったオーブ。 ロゴスのレクイエムで破壊されたプラント。 そのプラントに侵攻し、支配したオーブ。 ああ、世界は殺し合いに満ちて非情で残忍で――。 僕もその引き金を引いてしまって――。 取り返しのつかない過ちと後悔が絶え間なく僕を責める。 まもなく世界はオーブの元に収まったけど、今度はそのオーブが小国を操り支配するようになってしまった。 平和の名の元にあちこちに軍隊まで送って――。 駄目だよカガリ、そんな事をしては。 それでは地球連合やプラントがオーブにしてきた事と何も変わらないだろう? どうして?どうして?どうして? いてもたってもいられなくなってしまった僕はそんな小国のひとつ、東ユーラシアにあるコーカサス州に降りて、地元のレジスタンス『コーカサスの夜明け』に潜り込んだ。 雑用や家事手伝いしか出来なかったけど、人のいいリーダーのおじさんはそんな僕を暖かく見守ってくれた。 よく最初の頃失敗ばかりしていた僕に、ガッハッハと笑いながらリーダーはおおらかに言ってくれた。 ――出来ない事や出来なかった事をくよくよしても始まらないぜ。今出来る事、今からやろうとする事をひとつづつ大事にやっていこうや―― 僕は一生懸命働いて働いた。 その内僕の持っていた知識や技能が役に立つ時が来て、いつの間にか組織が重要な決定をする場に、僕も参加するようになった。 ところがそんな矢先の事、僕の恩人だったリーダーや主だった周りの人たちが、治安警察の攻撃でみんな死んでしまった。 途方に暮れる仲間達を前にして、これからの事を決められる人は誰もいなかった。 僕を除いて。 「……これからどうするの?」 すがる様なコニールの声に、僕は心を決めた。 ……数日後、壊滅した『コーカサスの夜明け』に代わり、新たに作られたこの組織に僕はリーダーとして迎えられた。 そして今、僕はそのリーダーの就任式典(といっても大掛かりなものではないが)を目前にしている。 こんな弱い人間にその資格があるのかわからない。 けれど、覚悟を決めるときが来たことは自然に悟っていた。 一度踏み出せばもう後戻りはできない。己の生き方を決める覚悟を。 脳裏に浮かぶのは楽しかったオーブでの過去。 その故国オーブを、僕はこれから敵として闘わなくてはならないのだ。 この地を愛し、自分達の誇りを取り戻すために戦う人達と共に。 かつての許嫁カガリ=ユラ=アスハも倒すべき敵となる。 僕は、彼女に対して、恋愛の情よりも憧れに近い想いを抱いていた。 思いついたらすぐに実行する機敏な行動力、誰をも隔てなく扱う公正な心、皆が親しみやすい快活さ。 どれも、昔の僕にはなかったものである。 オーブの民が彼女を慕うのは、ウズミの娘というだけではないのだろう。 その憧れの女性と生まれ育った国を相手に、僕は闘っていけるのか。 特別な能力を持ったコーディネーターでもなく、強い意志と経験を備えたウズミ=ナラ=アスハのような政治家でもない僕に。 再び自分の弱さに負けて、失敗するのではないか。大切な仲間を犠牲にするのではないか。 それでも、やらなくてはならない――――。 僕よりもっと上手くやる人間はいるだろう。 武力による解決よりもっと優れた方策もあるだろう。 世界を変えようという傲慢さを嘲笑ってくれて構わない。 僕は、ユウナ=ロマ=セイランとしてこの世界に生を受けた以上、全てをかけて足掻く。 それだけだ。 「あ、ロマ…………」 ドアを開けると前にはコニールが立っていた。 もう一度呼びにきたのだろうが、今は驚きに言葉を失っているようだった。 それも当然。 僕がこのレジスタンスに入って、仮面の下を見せたのは初めてだからだ。 自分を隠して他人に信用してもらうことなどできない。 素を曝け出してこそ、己の弱さに打ち克てるのだ。 「待たせちゃってごめん。すまないけど、みんなのところまで連れて行ってもらえるかな。君の顔でさえ、ほとんど見えないんだ」 仕方ないわね、ほらとコニールが手を差し伸べてくれた。 優しく暖かい温もりが手のひらに伝わる。 「組織の新しい名前はもう決まった?」 「うん」 コニールの問いかけに僕は頷く。 「新しい名前は『リヴァイブ』。”再生”という意味だよ」 「リヴァイブか……。いいわね。みんなきっと喜ぶわよ」 自然は厳しく、人は温かいこの地で、僕は再び闘うことを誓った。 このSSは原案文『再生の刻』に加筆したものです。
https://w.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/4947.html
https://w.atwiki.jp/love2mybuddy/pages/99.html
魂の道標とは、Ver1.08で追加された新たな要素。 魔法都市ネフロ・難民キャンプにいるマーラーナに話しかけると可能となる。(アバンテのクエスト中?) LPを支払う事で、能力の強化や所持金の増加など様々な恩恵を得ることができる。 この要素により、今まで余りがちだったLPが新たな意味を持ち、更にやり込むことが可能になった。 名称 必要条件 必要LP 効果 備考 魂の道標 完遂の星:5 80 HP+20、MP+8、攻撃+1、魔法+1 最初に開放 運命の水晶 完遂の星:7 1000 ソウル「フォーチュン+1」獲得 人徳の水晶 完遂の星:6 600 影響度上昇時の他党影響度低下阻止 真名の水晶 完遂の星:1 50 名前の変更 金運の水晶 完遂の星:5 80 所持金400G増加 愛欲の水晶 完遂の星:5 100 対象の欲情度100 誘惑の水晶 完遂の星:7 200 対象の淫乱度+5 力の道(1/5) 完遂の星:5 100 HP+20、攻撃力+1 …「力の道」とは、己の体力と腕力を向上させ、敵に打ち勝つ身体を手にする道です。最終的に、強力な攻撃アクションを入手します。 力の道(2/5) 完遂の星:6 200 HP+30 攻撃力+2 力の道(3/5) 完遂の星:7 300 アクション:「バトルロア」獲得5ターンの間、対象のTPと攻撃力を大幅に上げる。(攻撃力上昇とTP回復50%。TP回復は毎ターンではなく初回のみ) 力の道(4/5) 完遂の星:8 600 パッシブ:「披荊斬棘」獲得(TP再生率+5%、攻撃時ステート(沈黙)+3%、攻撃速度補正+25) 力の道(5/5) 完遂の星:9 1200 アクション:「ソーラーエクリプス」獲得会心率がある、魔法力補正の必中魔法属性攻撃を放つ。 魔力の道(1/5) 完遂の星:5 120 MP+8、魔法+2 …「魔力の道」とは、己の魔法に関する能力を向上させ、敵に打ち勝つ身体を手にする道です。最終的に、強力な攻撃アーケインを入手します。 魔力の道(2/5) 完遂の星:6 240 MP+12、魔法+3 魔力の道(3/5) 完遂の星:7 360 アクション:「ピュリファイ」獲得自身のMPを60%回復し、同時に魔法力と魔法防御弱体を解除する。 魔力の道(4/5) 完遂の星:8 720 パッシブ:「斉紫敗素」獲得(魔法反射率+10%、反撃率+2%) 魔力の道(5/5) 完遂の星:9 1440 アーケイン:「デストラクト」獲得敵全体に、会心率のある物理属性の攻撃を放つ。 忍耐の道(1/5) 完遂の星:5 150 パッシブ:「魂魄:心堅石穿・壱」獲得(会心回避率+10、防御力弱体*75%、麻痺耐性*75%) …「忍耐の道」とは、己の防御能力を向上させ、敵に敗れない強靭な身体を手にする道です。最終的に、強力な防御アクションを入手します。 忍耐の道(2/5) 完遂の星:6 300 防御+2、魔防+2 忍耐の道(3/5) 完遂の星:7 600 パッシブ:「魂魄:心堅石穿・弐」獲得(会心回避率+20、防御力弱体*50%、麻痺耐性*50%) 忍耐の道(4/5) 完遂の星:8 1200 パッシブ:「魂魄:心堅石穿・参」獲得(会心回避率+30、防御力弱体*10%、麻痺無効化、防御効果率*120%) 忍耐の道(5/5) 完遂の星:9 2400 アクション:「インビンシブル」獲得(3ターンの間、全属性のダメージを抑える) 飛翔の道(1/5) 完遂の星:5 300 パッシブ:「魂魄:為虎傳翼・壱」獲得(反撃率+2、敏捷性*110%、スタン耐性*75%) …「飛翔の道」とは、己の身体能力を向上させ、敵を翻弄する身体を手にする道です。最終的に、強力な攻撃アクションを入手します。 飛翔の道(2/5) 完遂の星:6 600 「バッシュ及びチャージ」ダメージアップ獲得(ダメージ100追加) 飛翔の道(3/5) 完遂の星:7 900 パッシブ:「魂魄:為虎傳翼・弐」獲得(回避率+3、反撃率+3、敏捷性*110%、スタン耐性*50%) 飛翔の道(4/5) 完遂の星:8 1800 パッシブ:「魂魄:為虎傳翼・参」獲得(会心率+3、回避率+5、反撃率+3、敏捷性*120%、スタン無効化) 飛翔の道(5/5) 完遂の星:9 3600 アクション:「ブラッディゲイル」獲得(敵全体に、会心率のある敏捷性補正連続攻撃を放つ。ライオットの強化版) 慈愛の道(1/5) 完遂の星:5 200 パッシブ:「魂魄:兼愛無私・壱」獲得(狙われ率*120%、攻撃時ステート(睡眠)+5%、苦痛耐性*75%) …「慈愛の道」とは、全てのものを慈しむ心を向上させ、世の中を平和に導く魂を手にする道です。最終的に、強力な回復アーケインを入手します。 慈愛の道(2/5) 完遂の星:6 400 各バディ最大HP+50 慈愛の道(3/5) 完遂の星:7 800 パッシブ:「魂魄:兼愛無私・弐」獲得(狙われ率*150%、薬の知識*125%、攻撃時ステート(睡眠)+8%、苦痛耐性*50%) 慈愛の道(4/5) 完遂の星:8 1600 パッシブ:「魂魄:兼愛無私・参」獲得(狙われ率*150%、薬の知識*150%、攻撃時ステート(睡眠)+10%、苦痛無効化) 慈愛の道(5/5) 完遂の星:9 3200 アーケイン:「サルベーション」獲得障壁を付与し、味方全体のHPを500程度回復させ、各種弱体を解除。 ページ作成中 コメント 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/kintetsuhyosiki/pages/144.html
タグ レア度7 丸形 規制標識 青地白記号 画像提供依頼現在、「タイヤチェーンを取り付けていない車両通行止め」の画像提供を依頼しています。 情報提供依頼現在、この道路標識についての情報提供を依頼しています。依頼者 近鉄依頼日 2019/8/16 2018年12月に施行された規制標識。 冬季にタイヤチェーンを取り付けていない車両は通行できないという意味がある。 また、通行止め系の標識の中では唯一青地白記号の標識である。 まだ施行されて間もない標識であるためか、設置数はまだまだ非常に少なく、それに設置場所も限られると思われるため今後もレア度は高いままであろう。 冬季以外は標識にカバーが被されるため、その点もレア度が高い点の一つである。 番号 310の3 分類 規制標識(丸形、青地白記号) レア度 7 コメント 名前 コメント
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メインテーマ(めいんてーま) 遊戯王ARC-Vで流れたBGM。サウンドデュエル01トラック1に収録。 アバンタイトルのアクションデュエルの説明時に流れるBGM。 ARC-VのBGMの多くはこの曲のメロディが使用されており、文字通りこのアニメの「メインテーマ」のBGMと言えるだろう。 作曲 中川幸太郎
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この世の中で誰にでも平等なものを二つ挙げよ――そう問われれば、ソラ=ヒダカはこう答えるだろう。 “時と自然”と。 今、ソラの頬を風がそよいでいく。 それは心地良いもので、そうしたものを感じる時、ソラは思う。 ――生きていて良かったのだと。 人が優しくなれるのは、人が嬉しくなれるのは、そうした時の気持ちを伝える術を知っているからだと、何時か子供の頃、孤児院のシスターが語してくれた事がある。 ソラは確かにそういう風に感じる事が良い事なのだと、様々な経験を通じて知った。 遠く、ガルナハンの地で。 温かな木漏れ日、優しくそよぐ風。 あらゆる生命に満遍なく降り注ぐ自然の息吹。 それは世界そのものへの自然からのメッセージと言って良いだろう。 それを感じる事は正しい事なのだとソラは思う。 「……ねえ、ターニャ見て。ここが……」 ソラはそこで一息つくと立ち上がり、遠くを見据えた。 遙か彼方の水平線、青い空と白い雲、温かな日差しに照らし出された広大な都市――オーブ、オロファトの街並み。 「……私のふるさと、生まれ故郷。貴方と約束した場所だよ……」 ソラが大地に埋めた花が、さわさわと風に揺れる。 それはまるでターニャが喜んでいる様に、ソラには感じられた。 「帰りに展望公園に行きたい、なんて言うもんだから何かと思ったが……」 穏やかな日差しが暖かい、冬の休日のオーブ。 アスラン=ザラはそんなソラの様子をサングラス越しに、そっと見守っていた。 邪魔しないように遠目から。 歌姫の館からの帰り道、車で送ってくれたアスランに不意にソラは海が見える公園に寄りたいと言い出した。 何か思うところでもあったのだろう。 そう察したアスランは少し寄り道をして、オーブ一番の展望公園に寄る事にした。 そこはオーブを包む蒼い大海とオロファトの街が一望できる絶景が望める有名な場所である。 公園に着くと、ソラは一番見晴らしのいいところを選んで、そこに一輪の花を埋めた。 それが何であるか、聞かずともアスランにもすぐに分かった。 「そうか……。あの子も大事なものを亡くして来たのか……」 でも、ソラは泣いていなかった。 笑っている。 アスランはふと思い出す。 7年前の大戦で失ったニコルの事を。 自分を庇ってニコルは死んだ。 あれから自分は、心の底から笑った事があっただろうか? 彼女を見ていると遠い昔に自分が忘れていたものを、思い出させる――そんな気分すらした。 (情感の豊かな子だな、あの子は) 笑い、泣き、そして――その様な子が苛烈な戦場を生き延びたのかと思うと、時々アスランはやるせない気持ちになった。 そこで如何なる運命が彼女を襲ったのか――それは、戦場に生きた者だけが共有する記憶。 忌まわしく、狂おしく、そして忘れられない思い出の数々。 大の大人ですら号泣する苛烈な場所を、彼女は潜り抜けてきた。 そしてそれでもなお、あんな風に笑う事が出来る。 それは一種の奇跡なのだろう。 アスランはサングラスをかけ直すと、瞑目する。 彼女を助けた運命の数々に、感謝したいと自然に思えたから。 ソラ=ヒダカを巡る環境は段々と平静を取り戻しつつあった。 寮に戻り、学校にも通っている。 アルバイトも再開したいなあ……、というのは彼女の弁。 ――喫茶『ロンデニウム』のバイト潰れちゃったんですよ。代わりの子が入っちゃって。半年も留守にしてたんだからしょうがないんですけどね。 と愚痴交じりにソラはアスランに話していた。 まあ何はともあれ、世間的には彼女は以前のお祭り騒ぎは鳴りを潜め、いつもの日常に戻っている。 しかしそれはあくまで周囲からそう見えるだけの話であって、実は当のソラは未だ激動の渦中だった。 それというのも後日『歌姫の館』で再会したラクスから、とんでもない申し出が飛び出して来たからだ。 ――ソラさん、私とお友達になって頂けませんか? と。 統一地球圏連合において事実上の最高位に就き、そして世界中から尊敬と敬愛の念を一身に受ける平和の歌姫ラクス=クライン。 ソラにとってはそれは想像も出来なかった申し出だった。 半月ほど共に暮らしていたとはいえ、彼女からすれば未だラクスは雲の上の人だ。 今までの畏敬の念に加えて、さらに『歌姫の館』で保護してもらった大恩人なのだ。 そんな人と対等の関係である”友達”になろうとは、まさに想像外の事だったのである。 不意に、それもさりげなく出されたラクスその言葉に、当時ソラは耳を疑った。 ――ソラさん。あの……ひとつお願いがあるのですが、よろしいでしょうか? ――もちろんですよ、ラクス様。私に出来ることなら何でも言って下さい。 ――じゃあ、お言葉に甘えさせていただきますわね。 ――はい。 ――私とお友達になっていただけますか? ――へ?……え、えっとすいません。今なんて仰られたのでしょうか……? ――ソラさんに私のお友達になっていただきたいのですの。 ――……。 ――ソラさん? ――は、は、はい!ふ、ふ、不束者ですがよ、よろしくお願いしたしますっっ!! まるでプロポーズでも受けたかのような慌てっぷり。 思い出しても恥ずかしかったなあ、とソラは時折赤面する。 ただ当のラクスがとても喜んでくれたので、それだけはとても嬉しかった。 こんなちっぽけな自分が、ラクスの様な素晴らしい人の役に立てるのだから。 そして彼女の側にいられる事に、ソラはとてつもない幸福と安らぎを感じていた。 そんなわけでソラは日程が合う限り、歌姫の館に足を運ぶようになった。 ただ普通にバスなどの公共交通機関で行ける場所ではないので、もっぱら送り迎えはアスランの役目だ。 またラクスも多忙な日々を送っているので、二人の予定が合う事はあまりない。 いくつかの休日に会うのがやっとだ。 それでもその少ない機会に二人は『歌姫の館』で出会い、一緒に本を読んだり、お喋りをしたりとささやかな余暇を楽しんでいた。 時々、キラやカガリも混じって、ちょっとした賑わいを見せる事もしばしばあった。 日々そんな光景を眺めていたアスランは、ふと考える。 (俺やキラ、それにラクスやカガリ達と一緒に戦って、今こうして世界に中心にいるが、そんな俺達の四人の間に外の風を持ち込んだのは、ソラが初めてじゃないかな?) 今まで自分達に関わった人間は数多くいたが、それでも階級や上下関係、あるいは主義主張や思想が壁になり、他人と対等に話し合う機会にほとんど恵まれなかった。 特にラクスとカガリはそうだ。 キラにはトールが、自分にはイザークやディアカ、ニコルといった共に戦う戦友がいたが、彼女達にはそれもない。 ハイスクールに通う同世代の普通の少女達であれば、当然いるはずの友達も、当時彼女達は持っていなかったのである。 こうして考えると、ラクスやカガリがいかに孤独の中にいたのか痛感させられる。 そんな中ソラはまるで風のように二人の前に現れた。 それは運命のいたずらだったかもしれないが、何の地位も名誉も持たない彼女がラクスやカガリにとってどんなに重い意味を持っていただろうか。 世間のしがらみや責務に惑わされずに、一介の人として初めて素直に付き合える人物。 それはソラという少女の持つ意味なのだろう。 アスランがソラの護衛を買って出たのは、おそらくはこの想いが有ったせいなのかもしれない。 “これからの時代に、この様な少女は必要なのだ――”と。 ……暫く経って、ソラが帰ってくるとアスランは車のドアを開けて出迎えた。 車の中に居る物体が跳ね回り始めたからだ。 《ソラー!オソイー!》 ぴょんぴょんと、空色のハロがソラの元へ跳んでいく。その仕草は、確かに人を和ませるものだろう――少々、五月蠅いが。 「ただいま、ハロ」 少々辟易した様子があるが、跳んできたハロを優しく抱きしめるソラ。 《ドーシテオイテッタ!サビシイゾ、プンプン!》 ……創造主が「そんな言葉インプットしたか?」とぼやく。ソラも苦笑するしかない。 「ご、ごめんねハロ。今度は連れて行くから……」 《必ズダゾ!》 なおも拗ねる(?)ハロに、見かねてアスランも言う。 「その辺にしてやれ、ハロ。余り五月蠅いと、マイクにテープを貼り付けるぞ」 《ソレハ嫌。ソレハ嫌―!》 「だったら、大人しくしろ。……さ、ソラも乗ってくれ。もう昼だしな」 「あ……もうそんな時間なんですか」 言いながら、ソラは助手席に座る。 早速その膝に“我が席得たり”と鎮座するハロ。何となく苦笑しつつ、アスランは運転席に座る。 「今日の昼は何を食べに行くかな。ソラは何が良い?」 「んー、なんでもいいですよ」 「じゃあ、スプリング通りにあるステーキハウスにでも行くか。あそこは和牛が美味いんだ。何しろ東アジア共和国からの直輸入だからな。確かマツザカ牛とかいうブランドなんだよ」 どうも聞くところによると、またどこかの高級レストランのようだ。 車を運転しながら嬉々とした表情で話すアスランに、ソラは怪訝そうに尋ねる。 「あのー、アスランさん。ひょっとして毎日そんな食事なんですか?」 「まあな。忙しい時は官邸の食堂で済ますが、そうじゃなかったらそんな感じかな?それがどうかしたのか?」 「……アスランさん、太りますよ」 その言葉にアスランは思わず噴き出す。 危うくハンドル操作を誤るところだった。 「い、いきなり何を言い出すんだ!君は!」 しかしそんなアスランにソラは静かに説く。 「……ここしばらく、ずっとアスランさんの食事を見てましたが、お肉ばかりでしたよ。それじゃその内脂肪やコレステロールが溜まって、体壊しちゃいます。たまには野菜をたっぷり取らないと」 ちょっとした世話女房のような言い回しに、アスランはたまらず苦笑した。 「メイリンみたいな事をいうなあ、君は」 「あ、メイリンさんにも同じ事言われたんですか」 「……ああ、忙しいのは分かるがたまには体のことを考えろってね。この間なんか、納豆を食えって言われたよ。俺、あれ嫌いなのに」 「ええ~?美味しいじゃないですか、納豆。血がサラサラになるんで、美容や健康にもいいんですよ」 「そうかあ?俺はあの匂いとネバネバがどうしても駄目でなあ……。キラは平気みたいなんだが」 ふとソラの脳裏に、軍神と謡われるあのキラが必死に納豆を混ぜている姿が思い浮ぶ。 日頃のイメージとの落差に、つい笑いがこぼれてしまう。 「分かりました、アスランさん。今日のお昼は和食にして、納豆を食べましょう!」 「おいおい!本気か!?」 「大丈夫です!私が美味しい食べ方を教えてあげますから」 「か、勘弁してくれよ~」 《ナットウ!ナットウ!フトルゾ、アスラン!》 頭を抱えるアスランをハロが囃し立てた。 するとその時、突然ソラの携帯電話が鳴り出す。 「……誰?ハーちゃん?」 ディスプレイに映し出された情報を見て、それがソラの二人の親友の片割れ、ハナ=ミシマからの電話であると直ぐに解る。 「あれ?今日はシーちゃんと一緒に出かけてたんじゃないのかな?」 今日は休日だから、二人ともショッピングに出かけると言っていた。 それにソラもラクスの所に行くことを二人に告げていたので、ハナがわざわざ電話をかけてくるとは思っても見なかった。 ……何かがおかしい。 嫌な予感が走る。 「とにかく出てみた方が良い。緊急の可能性もある」 「は、はい」 アスランにそう促され、ソラは電話を取る。 聞こえてきたのは、ハナの荒い声と――悪い知らせ。 「ソラっち……! シーちゃんが……。シーちゃんが……」 「落ち着いてハーちゃん! 一体何が起きたの!?」 「……シーちゃんが居なくなっちゃったのよ!」 この世に運命の神が居るのなら、その采配はこの日、再び切られたのだろう。 だがソラには密かに近づいてくる軍靴の足音を、まだ聞き取る事が出来なかった。 ――闇夜の中、西ユーラシアに向かう航路を、一隻の貨物船が進む。 オーブ船籍の貨物船『オーロラ号』。 それ自体は、別にありふれた光景で何ら不自然な事は無い。 しかしその両側には、二隻の”護衛艦”と称する艦船が付き従っていた。 その甲板は90mm艦載砲や対艦ミサイルなどいくつもの火器で武装している。 民間船と組む船団というには、それはあまりに異様な光景であった。 「貧乏ゆすりですか。落ち着きませんな、船長。明後日には地中海だというのに」 貨物船『オーロラ号』の船長室。 十歳年上の副長にじろりと見据えられ、トマスは不機嫌の度合いをさらに上げた。 副長と船長、この二人を並べるとどうしても副長の方が人間として存在感が出てしまう――それがトマスのコンプレックスだった。 「……嫌味なら聞かんぞ、ヘイズ」 今度はトマスは爪を噛みだした。 そんな子供じみた船長の様子に、ヘイズと呼ばれた副長はつい肩を竦める。 「嫌味と取るか諫言と取るか、そこに人間性は表れると先代は仰っておりました。即ち……」 「嫌味なら聞かんぞ、と言ったぞ!」 トマスがバン、とデスクを叩く。 無作為に置かれた数々のトロフィーが揺れ、倒れそうになった。 そのどれもが先代の船長であるトマスの父が受賞したものだ。 それも目の前にいるヘイズと組み、幾多の困難な航海を乗り越えた勲章としてオーブ政府から貰い受けたものである。 だがトマスの代になると、そんなものとは一切縁が切れてしまい、会社も没落していった。 所詮、才能の差というものなのだろうか、と時折トマスは思う。 自他共に名船長として称えられた父と今の自分。 その落差を思うとあまりにみじめだ。 そんなトマスの心境を知ってか知らずか、ヘイズはため息をつく。 「解りました、もう申し上げる事はありません。……しかし、一つだけお教え願いたい。第三船倉の積荷、あれは一体何なのですか?」 副長が積荷を知らない。 それは紛れも無く異常事態だ。 しかし船長であるトマスの返事は短かく、不機嫌なものだった。 「……下がれ」 一瞬ヘイズは鼻白んだ――だが、敢えて食い下がる。 「しかもあの“護衛艦”とやら。あれは一体何者なのです? 我々はあくまでも民間の貨物業者です。あの様なものつけられる謂われは有りません。まさか船長、密輸か何か……」 「下がれと言ったぞ!」 もう一度トマスは激しくデスクを叩いた。 ヘイズは無言で一礼すると、船長室を出て行く。 彼がが出て行った後、トマスは酒のボトルを取り出すと一気に煽った。 「……オヤジの代とは違うんだ。俺は一気に成り上がってやる、見てろよ……!」 暗い欲望――ともすればそれは周囲をも燃やし尽くす類の。 トマスは未だ、その危険性に気が付いていなかった。 暗い世界――その更なる深淵。 海中に潜む者達が蠢き出す。 「アズマ隊各機へ、“お客さん”がお目見えだぜ」 《サーカス了解。俺はどっちを?》 《ウェイブ了解。右でしょ、順当に》 アズマはレーダーに目をやると、“お客さん”の様子をもう一度確認した。 貨物船が一つ、その他――おそらく戦闘艦――が二つ。 水雷戦の場合、初期攻撃が全てと言って過言ではない。 魚雷の雷速はミサイルと違って遅い以上、初手で全てを撃つのが重要なのだ。 ややあって、アズマは部下二人に指示を出す。 「サーカス機は右舷より、ウェイブ機は左舷より五月蠅い奴を黙らせろ。俺は下方から近づいて足を止める。……派手にやれよ」 《了解》 《了解。サーカス、良かったわね。“派手”で良いってさ》 《抜かせ。化粧濃いんだお前は》 《なんですって!ジャグリングしか出来ない能無しが偉そうに!》 そんな言い合いに鋭い声が突き刺さる。 「無駄口はそれぐらいにしてけ。仕事を始めるぞ」 深い海の色一色に染め、円柱に手足を生やしたようなモビルスーツが三機、海中に潜んでいた。 ローゼンクロイツの下部組織である彼等が操るそのモビルスーツは、その独特の外観からこの様に呼ばれていた――“ウミボウズ”と。 古の大航海時代から、船乗り達に恐れられた妖怪の名を冠した彼らは、今また得物たるトマスの船団に襲い掛かろうとしていた。 突然起きた重い振動が、貨物船『オーロラ』号を激しく揺さぶる。 船長室にいたトマスも慌ててブリッジに上がってきた。 「何事だ、ヘイズ!」 「見てください、船長! 襲撃です!!」 「何ぃ!?」 見れば、随伴していた護衛艦の横から巨大な水柱が立っている。 それはサーカス機が放った魚雷であった。 「良く鳴く犬は弱い犬、ってね……」 二隻の護衛艦が、海中を猛スピードで突き進んでくるサーカスのウミボウズ目掛けて、対潜魚雷を撃ってきた。 だがサーカス機は、するりするりと難なくかわし、護衛艦との距離をますます詰めくる。 のろのろと迷走する魚雷を尻目に、サーカスはコックピットの中で自慢のドレッドヘアを時折いじりながら、口笛を吹いていた。 まるでお遊びだといわんばかりに。 「艦長、アスロックがかわされました! 止まりません!」 「泣くな! 爆雷、主砲一斉射! 何としても近づけさせるな!」 「了解!」 護衛艦の艦橋で悲鳴を上げるクルーを、艦長は叱咤する。 (水中用モビルスーツがこうも手ごわいシロモノとはな) 護衛艦の艦長は内心歯噛みした。 旧地球連合時代から艦船乗りを任務にしている彼は、幸か不幸か当時交戦していたザフトの水中用モビルスーツと敵対する機会がなかった。 ただ生き残った戦友からその脅威を聞いてはいただけだ。 だから、これほどとは思っていなかった。 その脅威を目の当たりにする今、この瞬間までは。 「目的地まであと僅かだというのに……。だがまあいい、こっちにも用意はある。モビルスーツ隊を出せ! こっちも水中戦だ!」 艦長の命令で二隻の護衛艦の後部格納庫が、それぞれ開いていく。 中から出てきたのは旧ザフトの水中用モビスルーツ、アッシュであった。 前大戦で無数の旧地球連合の艦船を海の藻屑にしたグーン、ゾノに連なる海中の獣。 (来るなら来てみろ) 船を揺さぶる振動に耐えながら艦長は、そう口に出さず呟いた。 「サーカス、ウェイブ! お客さんだ、注意しろ!」 隊長アズマが叫ぶ。 彼らの針路に四機のモビルスーツが立ちはだかる。 センサーが迎え撃つべき敵の正体を明らかにする。 アッシュだ。 爬虫類を思わせる濃緑色の地肌に、半漁人の様なシルエット。 最大の武器である両腕部のビームクローは、如何なる装甲も紙のようにたやすく引き裂いてしまう。 しかも数は敵がこちらより一機多い。 だがアズマは特に焦ることもなかった。 敵が水中用モビルスーツまで用意していたのは予想外だったが、いつものように冷静なままだ。 アッシュは確かに強力だ。 しかし――。 「見せてやろう。対水中モビルスーツ戦用として、初めて開発されたこのウミボウスの威力をな!」 アズマ隊が護衛艦を守る四機のアッシュ目掛けて、次々と突進する。 紺青の妖怪と、深緑のモンスターが大海原の中で、今激しく激突していく。 一機、また一機と味方の識別信号が消えてく。 「馬鹿な……! アッシュが押されているだと……!?」 戦術モニターに写る状況は味方の劣勢を余すところなく写していた。 アッシュは旧ザフトの中でも新型に当たる機体である。 戦後、ザフト消滅に伴いその多くがオーブをはじめとした海洋国家に売却されている。 この船団を護衛するアッシュもそんな機体のひとつだ。 これを上回る機体は統一連合が正式に採用したディープブルー以外に思い当たらない。 しかしそんな最新鋭機体をレジスタンスが使っているはずもない。 一体海の下では何が起きているのか。 足元より遥か底に潜む未知の脅威に、護衛艦艦長は恐怖していた。 アッシュがスーパーキャビテーティング魚雷を放つ。 魚雷は細かい泡の軌跡を残しながら、ウミボウズの背後目掛けて、猛スピードで突進していく。 しかしウミボウズは慌てる事もなく驚異的な速力で、一気に魚雷を引き剥がす。 瞬く間にあとに取り残された魚雷は、目標を見失って海中をあらぬ方向に流されて行った。 「なんて速さだ……。全く追いつけないとは……!」 水中戦での唯一必殺の武器がこうも通じない。 護衛艦の艦長がそうであったように、アッシュのパイロットもまた未知の敵も性能に戦慄していた。 いかに速力を誇ろうとも、音紋が捕らえられている以上、魚雷から逃げるのは至難の業のはずなのに。 「それをこうも易々とやってのけるとは……。音紋撹乱……、それに無音潜航機能まで持っているのか……!」 戸惑うアッシュを尻目に、ウミボウズはまるで水の抵抗など無いかのように、するすると滑る様に海中を突き進んで行く。 その姿は太古の魚竜を想起させた。 「遅いなあ、遅すぎるぜ! アッシュさんよお!!」 敵の魚雷をやすやすと振り切る。 ウミボウズは前大戦末期、ザフトの最新型水陸両用モビルスーツとして開発された機種だ。 それも特に水中戦を重視して生まれたのである。 だがプラント消滅により寄るべき場所を失い、密かに横流しされたそう多くない数の機体は全て、統一連合に反攻するレジスタンス達の手に渡っていたのだった。 魚雷限界深度まで一旦深く潜り、アッシュを振り切ると、再び浮上。 ウミボウズが生み出した水流の軌跡が、深海に大きく孤を描いた。 海面間近では味方のウミボウスに翻弄されるアッシュが無様な醜態を晒していた。 深海からサーカスは隙だらけのアッシュ目掛けて、躊躇なく引き金を引いた。 戦況は、一方的だった。 右舷に居た護衛艦はあっさりと魚雷を食らって撃沈され、左舷の護衛艦はたった今艦橋を破壊されて無力化されていた。 モビルスーツ隊が出動した様だが、ただの一機も帰ってこなかった。 水柱が立ち、船体が大きく揺れる。 振動。 どこかが爆発したようだ。 「船長! ボイラー室で火災発生!!」 乗員が悲鳴のような声で報告する。 「こんな……こんな筈では……」 トマスは恐怖におののいていた。 統一地球圏連合からの内々の依頼――報酬は望むままの、出世街道を約束されたかの様な仕事。 古株のヘイズの諫言など、聞く気にもならなくなる大仕事だった筈なのに。 「船長! きゅ、救難信号を……! 船長!!」 いつも冷静沈着だったあのヘイズも我を失っていた。 「こんな所で死ねるか!まだ、俺にはやりたい事が……!」 トマスは呪詛のようにそう喚き続ける。 だがもはや理解せざるを得なかった――自分が間違ったのだと。 最後の否定は、深青色に染まったモビルスーツからの攻撃によって行われた。 悲鳴を上げる暇も無かったのは、まだしも救いだったろう。 《……回収したわ、隊長》 ウェイブからの通信に、アズマは胸を撫で下ろす。 「そうか。万が一傷つけたり、深海にでも落したら取り返しがつかないところだったぞ。……無事で良かった」 それはトマスの貨物船の第三船倉に搭載されていた積荷。 統一地球圏連合が偽装部隊による護衛まで繰り出して、守りたかったものである。 《なんだってんだよなぁ、そんなモンが価値有るのかね?》 サーカスのぼやきに、ウェイブが反論する。 《なきゃ困るわよ。それなりに苦労はしたんだからね》 それはウェイブ機だけでも持ち上げられるサイズのものだった。 それを守る様にアズマとサーカスは付き従う。 「母艦に持ち帰るまでが仕事だ。気を抜くな」 《ハイハイ、判りました隊長殿。で、そのあとは?》 「ズールに向かう。ローゼンクロイツのお歴々がお待ちだからな」 ウミボウズ達はあっという間に暗闇の中へ消えていった。 来た時と同じように。 ――闇は、何一つ世界の事を語ろうとはしなかった。 このSSは「第17話「導かれし大地」アバン(原案)」に加筆、修正したものです。
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[基本データ] 使用ドライブシャフト:60mm 対応ギヤ比:5 1、4.2 1、4 1、3.5 1、3.7 1 (※) 使用カウンターギヤシャフト:ツバつき ターミナル:X型 重量(シャーシ骨格のみ他未装着):72g ※詳しくは ミニ四駆グレードアップパーツマッチングリスト(ギヤ比) を参照 [概要] ミニ四駆30周年を記念して2012年に登場した「エアロアバンテ」で初採用。 以前はREVシリーズで主に展開されていたが、なぜかシリーズが限定版を除いてナンバー5までで沈黙しており、今となってはフルカウルミニ四駆キットに採用されている方が多かったりする(プレミアム系キットが多い)。 完全新規設計としては、VSシャーシ以来となるプロペラシャフトで駆動伝達を行うシャフトドライブシャーシ。 空力追求と謳う通りシャーシ裏面がフラットになっていたり、各部が流線型デザインを取り入れていたり、各部にモーター・電池を冷却する為のエアインテイクが設けられている。 (シャーシ裏。ツルペタ~) (各冷却口。フロントインテーク[画像左上]、中央ラジエターとモーター用インテーク[同右]、リヤエスケープ[同左下]) でもミニ四駆くらいの速度じゃ空気力学とか以前の話の罠w 納得いかない人はミニ四駆よりずっと速く走る在来線の車両がなぜあんな空力ガン無視したような形なのか考えてみよう! (実際には、100km/h以上で走行する在来線鉄道車両では空気抵抗はそれなりの影響を及ぼすものの、製造コストや乗車定員などとの兼ね合いから、流線形にするのは非生産的、というのが実情である。) そもそもAR自体、空気力学や流体力学をかじった人間から見ると色々矛盾している所があるという・・・ ただ、シャーシ裏が滑らかになったのは芝セクション対策としては有効と言える。全体的に最低地上高が下がったARシャーシでは尚更である。 基本的には、空力性能を掲げZERO系よりも長いホイールベースで直進性を上げたとされるTZの、後釜と謂う認識でOK(あちらもモーター部分にエアインテイク、その後部がディフューザー状となっていてホイールベースが82mmなど、共通点が多い)。 特に、シャーシ各部にあるインテイクからは走行風が取り込め、エアロアバンテなどARシャーシ用にデザインされたボディでは、ボディのインテイクと連動し効率よく空気を取り込める様になっているなど、工夫が光る。 また前後左右のバンパー(ステー)はシャーシと一体化され、高い強度を確保している。 フロントバンパーは、X系シャーシのような中央部がやや抉れた前進型(Y字型)で、S2シャーシとほぼ同じ位置にネジ穴が有り強度・拡張性が高い。 但し、従来の幅76㎜の穴(SXXシャーシ以前のフロントバンパー外側の穴)が無くなっている。 前に出っ張っているため、フルカウルミニ四駆などのボディが他のシャーシに比べ干渉しにくい。 シャーシサイド(電池スペースの辺り)はX系シャーシの様なサブフレーム構造であり、剛性を飛躍的に高め捩れに強くなっている。更に其処にもネジ穴を設け、拡張性を高めている。 但し、この部分がかなり横幅がある為、MS程ではないにせよトレッドが制限されている(特に大径ホイールは顕著)。 サイドガード(サイドステー)も此処に設置されていて、強度が非常に高い。 以前のシャーシのサイドガードとはと異なり、左右のネジ穴の間隔がかなり狭いため、ローラーの取り付けは殆ど考慮されておらず、FRPプレートなどの追加部品の装着に特化していると言える。 具体的に言うと、TR-1シャーシ(ラジ四駆シャーシ)のフロントバンパーの、ローラー取り付け用のネジ穴のうち狭い方のネジ穴同士の間隔より狭い。 またその下部はサイドエアインテイクと成っていて、其処及びモーター上部のエアインテイクから進入する走行風はモーターに当たり、上部のモーター後方と直下の最後尾にあるエアエスケープから排出、モーターの熱ダレを効率的に防ぐ構造になっている。 その為、アルミモーターサポート等の冷却強化パーツの設置を考慮していない(と言うよりも、モーターなどをシャーシ下面から取り出せるようにした為の制約の方が大きいか)構造である。 ただ、ギヤケース側はモーターの冷却には全くと言っていいほど効果がない・・・どころか、ギヤケース内へのホコリの侵入の原因にもなっちゃってたりするので、スポンジなどで塞いでおいた方がいいかも・・・。 リヤステーはMSシャーシと同じ一体型だが、MS・・・というよりも、最初の本格的なリヤステーであるリヤースキッドローラーステーを除き、従来の全てのリヤステーと大きく異なるのは左右分割式ということである。 これによりボディキャッチへのアクセスは従来のリヤステーよりも大幅に向上したが、非常に分厚く成型されてはいるとは言え強度的に正直少々不安な面でもある。 しかし、キットには左右のステーをつなぐプレート型のスキッドパーツ(このパーツ自体も非常に頑丈)が標準で付属し、又やはりネジ穴も多いためFRPによる補強が容易に行える様になっている。 但しこのスキッドプレートを取り付けるネジ穴が、下に長く伸びている為か折れる事がある。長いネジを使ってネジ穴上面まで貫通させるかそれに近い状態にすれば折れにくくなる。 そうして出来た中央部の空間にマスダンパーを設置する事が前提となっている模様。 さらにこのシャーシ専用のFRPリヤステーが、ARフロント用FRPプレートと共にARシャーシ ファーストトライパーツセットに付属する(後に単品でも発売)。 なお、初めて標準装備となったリヤスキッドバーにはスポンジやゴムは付属せず、そのままだと樹脂面を路面に擦る弱タイプのスタビライザーとなる。ビスの頭が沈み込む形状の為にコース損傷の心配がなく、地上高は約2.5mmである。なおこれもGUP版が発売された。 余談だが、リヤステーの形状は二次ブーム時に出たパチ四駆シャーシの物(サンダーボルトシャーシ)にそっくりである。フロントもどっかで見たような・・・(シナ製のパチ四駆のシャーシであった気が。そう言えばアレも電池が裏から取り出せたな・・・) シャーシの駆動系統などの構造は、ZERO系やTZ系の物をTYPE-2方式にして独自の改良(後述するシャーシ裏側からのアクセスなど)を加えたモノで、1.4mmペラシャにヘリカルクラウン、TYPE-2系のギヤ(カウンターとスパー)などを右側に集中配置する従来のシャフトドライブ方式になっている。 因みに、駆動系統はかなり優秀。 また、このシャーシは使用するピニオンギヤーが制限されている点にも注意したい。 構造上、従来の白ピニオンや紫ピニオン、ダンガンレーサーのカラシ色ピニオンやオレンジピニオンなど8Tなら使用可能だが、ルール上ではカーボン強化ピニオン(ARキットに標準で付属のモノ、強化ギヤ&ワンロックギヤカバー付属品、GUPカーボン強化8Tピニオンギヤ(6個)など。全部色が黒)と真鍮ピニオンの2種類に制限されている。 これは従来のシャフトドライブシャーシより駆動効率が上がった分、ピニオンギヤーへの負担が大きくなったか、シャーシの頑丈さ故にクラッシュ時の衝撃がピニオンギヤーに集中する為か、強度の高いピニオンギヤーに制限した物と思われる。 ターミナルは前後ともXシャーシ型のターミナルを使用する。 スイッチはスライド式の一種だが、円弧状のレールをスライドする方式である事が既存のどのシャーシのスライド式・回転式スイッチとも異なる(MS軽量センターやS2又はMAの物はスイッチ自体がピボット軸といえる回転式)。 突出するスイッチレバーを保護するフェンスが前方に成形され、走行中のスイッチ誤停止を防ぐ。 と同時に、中央アンダーパネル(電池下)の突起でスイッチを固定するようになっているが、スイッチだけでなくアンダーパネル自体のスライドもロックし、振動や衝撃で外れて脱落する事を防いでいる。 ホイールベースはTZ系と同一の為に多くのTZ系マシンのボディの多くが搭載可能。 それ以外のシャーシ(ホイールベースが82mmのシャーシは勿論、80mmも)でも、一部のボディが無改造で載るらしく、イベントやJr.ニュース(143)でそのリストの一部が発表されている。 でも何故かFMマシンなのに、イベント発表のリストに入っていたストラトベクター・・・現物を試したが当然載るはずもなく、商品紹介ページの搭載できるボディ一覧からは消されている。 逆に、TZ系シャーシのボディでも載らない物がある。レイホークガンマがその最たる例で、大改造しない限りぶっちぎりで載らない。タイガーザップもかなり大がかりな切削が必要だったり。と云うよりもTZのスーパーシリーズはシャーシに対してかなりタイトに設計されているため、全部改造しないと乗らない・・・orz 逆にリストに載っていないボディでも、FM系以外なら小改造であっさり乗るボディもある(ホイールベース等の制約は除く)。超皇帝(MSシャーシ)が好例で、リヤのサスを外せばギヤケースとモーターマウントが当たるところをちょっと削るだけでいい。なんとフロントはそのままで行ける。サイドもちょうどいい具合に干渉を避けている。 また、電池収納スペース上部(電池と電池の間、シャーシの中央線上)にもネジ穴を設け、其処にマスダンパーなどのパーツを装着できるなど、今までになかった拡張性がある。 と謂う事は、バッテリーやモーターの交換にボディを外す必要が無い(カウンターギヤの交換のみ必要)為、この部分にボディを固定してより頑丈にしたり、その場合クリアボディなら前後のボディ固定パーツを省けるので軽量にも出来る。 因みにリヤステーに装着するスキッドプレートにまで追加装着用のネジ穴がある。 使用する上で既存のシャーシと最も異なるのは、電池・モーターと(カウンターギヤ以外の)ギヤ類をシャーシ下面から取り出す形式となった事、それに伴い前後ギヤカバーも下から着脱する様に成っている事である。 (アンダーパネルを外した状態) 因みにリヤアンダーギヤカバーはモーターカバーも兼ねる。カウンターギヤカバーは従来通りシャーシ上面に取り付ける。 モーターなら既にX系統で実現していたが、電池・ギヤを下面から取り出せるのはミニ四駆では初。 そのため電池交換の際もボディーを外す必要がなく、電池交換が必要な耐久レースや、電池をバトンにしたリレーレースなどでは特に大きな利点となる。 ただ、モーターはシャーシ裏から取り外しできると言っても、ペラシャとの位置関係からX系シャーシのようにすとん、とまっすぐ入れるわけにはいかず、斜めに差し込まねばならないのでちょっとコツがいる。 電池カバーパネルはカバー側面のサイドボタンを押しながら前方にずらすだけで簡単に外れ、モーター部分のディフューザー型カバーパネルも後部のボタンを押しつつ引き上げれば外れる仕様に成っている。しかしモーターパネルはちょっと外しにくい。特にナロートレッドのホイールを履かせるとかなり外しにくくなる。 電池を下から取り出すバッテリーボックスの構造上、重心が低くなり高い安定性を期待できる。 フロントパネルはシャーシ上面のボディのフロントフック差し込み口後ろの爪を指で押すと外れる。 裏技的な方法として、裏返したときに右側にあるスリットに爪やマイナスドライバーを差し込み、テコの原理で引っ張り出すと外れる。 ちなみに、モーターパネルは単独で外せるが、フロントパネルは電池パネルを取った状態でないと外せなくなっている。 この特徴の為、駆動系・電気系のパーツはほとんどシャーシ裏面から組み立てるが、カウンターギヤの交換時は唯一、ボディを外す必要がある。ギヤカバーはリバース形状のバネ爪によって着脱しやすく、またホールド性も高い。 又、シャーシの構造の特殊性ゆえか、キット付属の標準プロペラシャフトを外すにはリヤホイールも一緒に外さなければならなくなっている、という数少ない欠点がある。 厳密に言うと、外す必要があるのはリヤ側クラウンギヤなのだが、クラウンギヤを外すにはシャフトを車軸受から最低片側外す必要があり、つまるところ車軸に装着されているホイールを外さなければならないという事である。 中空プロペラシャフトに換装、ないしニッパや爪切でギヤの角落とし加工をしていれば、ホイールの脱着なしにプロペラシャフトを外す事が一応可能(ギヤの形状の違いに由来)。但し少々面倒くさい&プロペラシャフト及びリヤ側ペラシャ受け破損の危険を伴うなど、難しい面があるので自信がない場合はやらない事。 更に従来のシャーシにない特長の一つとして、ギヤケースやプラローラーを成型しているランナーが始めて低摩擦素材になっている。 この低摩擦素材は、その名の通り摩擦が低いだけではなく、粘り強く磨耗にも強いため消耗が少ないという特徴があるので、寿命は従来より長いと思われる(が、しかしリヤ側ペラ受けはシャーシ本体に成型されている上、低摩擦素材じゃないのでこのシャーシ特有の駆動系への負荷で寿命が短い・・・)。 そのため、同ランナーに成型されているプラベアリングはハトメが必要なくなり、無印ミニ四駆シリーズからずっと続いてきた、ミニ四駆の伝統ともいえるハトメ軸受けが初めて廃されている。 (ARの軸受けと、AR以前のハトメを使わないタイプの620軸受け[ダンガンレーサーのモノ]) 代わりにプラベアリングが5個付属し、余剰分はカウンターギヤに使う様になっている。 カウンターギヤは基本的にベアリングなしでも問題なく、また従来は予備を含め5ツ封入されていたハトメが廃されているため、5個目は実質車軸受けの予備として考えてもいいだろう。 同ランナーに成形されているローラーは、当然ながら同じ素材なので、低摩擦素材のローラーが標準で付属している事になる。而も標準でローラーが6個付属するシャーシはARが初である。ローラー付きのウイニングバードやセイバー系、ビートマグナムはボディの方に成形されている上、段付きビスは4つしか付属しない。 これまた同ランナーに成形されているボディキャッチは、規格は今までと同じ(なので完全互換・・・とはいかず一部のシャーシやボディでは何らかの問題が生じることもある)だが新規造形のジェットノズル型になっている。 ジェットノズル型は、以前TZ用強化バッテリーホルダー・ボディキャッチセットなどにも付属したが、あちらは絞りノズル型だったのに対し、ARの物はアフターバーナー点火時のような末広がり型になっている。 初期型は少々取り付けが堅くなっていて、しかも低摩擦素材でツルツルなので、指先の力と器用さが或る程度ないと扱い辛い。 特に外すのは大変で、リヤステーが左右分割式でボディキャッチに指が届き易くなってるとは言え、実戦ではこの部分にはFRPを渡す事が殆どだろうし、率直に言って取り外しのしやすい他シャーシ(TZ・X系の物がお薦め)やGUPのボディキャッチに変えておいた方が良い。 (使いたい人は画像の赤く塗った部分を丸ヤスリなどで削ろう![当然反対側も]) タミヤも問題ありと判断したのか、現在のものは改修が施され程よい硬さになり、かなり扱いやすくなっている(但し金型か個体差かはわからないが、現在でも結構固いモノもある)。 型式は大きく分けて2種類存在し、エアロアバンテの初期ロットなどに使用されたいた初期型と、改良された現行型がある。 見分け方はフロントスイッチ部に「18701-**」の刻印がされ、さらにリヤ右側2012TAMIYAと刻印されている上部に2の刻印のあるものは改修済み 顕著なのはモーターケースの部分で、初期型ではここが出っ張っていてトレッドの狭いホイールを使うとこちら側だけ干渉するなど不具合が出たが、現行型ではなだらかになり左右で同じホイールが使えるようになっている。 (側面から) (上から) (裏から) また、現行型では電池ケース内に電池の向きを示した刻印が追加されている。 さらに厳密には数通り存在し、2013年6月時点では、スイッチ部位の刻印と金型で各2通り存在する。 1番金型の「18701-00」は、エアロアバンテ初期ロット同梱の物でシャーシ螺子穴の品質が安定せず、1発で緩くなるシャーシから数回迄耐えられるシャーシまで個体差が酷かった。これを改善したのが「18701-01」でエアロサンダーショット以降の物(軈てアバンテにも波及)だが、螺子穴は緩い方で固定された。 エアロアバンテ赤SPで登場した2番金型は「18701-00」の刻印で、螺子穴の品質の安定性は不明。一部のミニ四駆ステーションで扱うAO単品販売もコレである。 その後「18701-02」でモーター位置の異音対策としてモーター受け部に小さな出っ張りが追加、 2021年再販トラッキンプレミアムの「18701-03」でリヤのクラウン、スパーのところに壁が新設されギヤ固定がしやすくなっている。 後に「18701-02」もリヤ部右側2012TAMIYAと刻印されている上部に2の刻印のあるものは「18701-03」と同等の改修がされている。 このシャーシを採用したエアロアバンテの発売に合わせ、専用のファーストトライパーツセット「ARシャーシ ファーストトライパーツセット」が用意されている。 内容は、通常のファーストトライパーツセットからFRPプレート類をARシャーシ用のものに変更、低摩擦ローラーのサイズを13mmに、低摩擦ローラーとスタビヘッドの色を蛍光グリーンに変更など。 FRPプレートは、フロントがほぼ完全新形状。 リヤはXXシャーシEvo.1に付属したCFRPプレートに似ている。新規設計ではあるが、機能的にはXX Evo.1のモノに近い機能を有する。 両方とも、前後に伸びるような(ローラーベースを長くするような)形状をしたAR標準のバンパーに対し、逆にローラーベースを縮めるような形状をしているのが特徴。 専用とは言っても、基本的にネジ穴の規格が同じなので、Xシャーシ以降のミニ四駆シャーシなら流用可。 前後のFRPプレートはそれぞれ独立したパッケージとして2012年8月に発売された。 [カラーバリエーション]
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〇 ● 今回は久しぶりのカスタムとタイヤ交換をしました。 カスタムは、コケタ時に破損減少をさせるため、 レーシングガードの取り付けと、コケても折れにくいFブレーキとクラッチレバーの交換です。 フロントとリアのガードは、あまり意味が無いような事を聞きましたので、節約のため着けない事にしました。 過去にこけた時、クラッチやFブレーキのレバーが折れて帰るのが大変な事があった経験もあり、こけた時に稼働するレバーにしたのです。 ついでにレバーが伸びる? 長さ調節機能もついてましたが、私のお手ては、そんなに大きくないので無調整のままで十分でした。 タイヤは、天橋立ツーリングから早4年ほど経ち、少しスリップサインが出てきてるのとコンパウンドが硬くなってきたのか、直線上の急制動で後輪が滑ってる感があり、バイク屋に相談してみたのです。 すると、「雨天時は危険ぽいですねー」っと、なので交換する事にしました。 250ccになってから使いだした ダンロップのGPR-300にしました。 ※カーブ時に道路に沿って凹みグリップ面がバイアスより増す事から食いつき感が良く、安心するのです。 距離的にも、私は15000kmほど 持ちますし 今までのバイアスから比べると、長くもつ感じがします。 50ccの時も125ccの時もツーリング仕様のバイアスは1万キロくらいで交換してました。 バイアスから比べたら少々高いので、値段なりに長くもってるって感じですかね(笑 報告は以上です。 my、管理人 【今までの訪問者】 - 【今 日の訪問者】 - 【昨 日の訪問者】 - 〔コメント記述〕 改行しても投稿されません。下記の投稿ボタンにて投稿してください。 注)書き込み日時が表示されます。 ご自身で改造なんかが出来て羨ましい限りです。 やはり年季の違いですね…私もいつかは自分で、と思いますが きっと店に丸投げするんだろうなあwww まあ、今の私はバイクをいじるより走る経験を積まないとですね。 またの記事を楽しみにしています。 -- ノラ介 (2019-04-16 22 41 18) ノラ介さん>いやいやいや・・・・全てレッドバロンですよぉ~ タイヤ交換なんて道具ないし、場所もないしできないです。 レバーは勉強すれば出来るかもですが、やってませんのでバイク屋任せです(^^)/ -- 管理人 (2019-04-16 22 52 10) 名前 コメント 上へ 日記メニュー ● 〇
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